株式市場はコロナショックで右往左往の日々が続いております。
NYダウは値幅上限のサーキットブレイカーなる大暴落を連発。突如訪れたパニックに市場は大混乱。しかし、この混乱は本当に「突如」だったのでしょうか?
答えは「No」です。
まさか各国が鎖国するまでのインパクトになるとは思いませんでしたが、経済指標の悪化自体はいくつか前兆が見られましたから。
最もわかりやすい前兆が、日経平均株価です。
日経平均の月足です。リーマンショックの底値近辺からのグラフになります。
う~ん。こうしてみると、「大暴落」と騒がれてる割に、まだまだ高値ジャンって、見える不思議。
さて。仮にコロナショックがこのまま終息するとすると、高値24000円、底値16000円となります。これが事前に予測できれば、ボロ儲けのチャンスだったわけです。
そんな未来予知かタイムトラベラーしか無理やろが!!?
いいえ違います。答えはきちんとチャートが教えてくれていたんです。
お約束の落書きタイムです。
こうしてみると、日経平均は2017年から3年間、24000円の壁を超えれなかったのです。
私はこのチャート見て、いよいよ上昇相場も終わりかな?
と思っていたので、任天堂など暴落しても手放さない覚悟がある株以外は手元に残さないようにしてました。その間、優待株や高配当株に色々目星をつけては、来るべき暴落に備えて物色を続けてました。何度もすぐにポチりたくなる衝動に駆られましたが、上のチャートを見ては「24000円を超えるはずがない」という落書きを信じて堪えてきました。
そして、2019年の年末に3度目の24000円トライに失敗した辺りから、日経平均の下落はもはや既定路線だったのです。
そしてコロナの蔓延をきっかけに、22000円辺りだった抵抗線を下回った瞬間から「暴落相場」へと移行していったのです。
ちなみに、日経と米国ダウを比較すると、また面白い事が見えてきます。
こちらはダウの週足になります。
日経同様に3度の26000円の壁ができていることがわかりますよね。
しかし、日経と違い、何と4度目のトライがあり、そのまま壁を突破してしまいました。
その勢いで+3000円ほど上値を更新しましたが、結局コロナショックで暴落・・・
これ、いわゆる「騙し上げ」というやつですね。
日経に見えた「三尊天井」も、ダウに見えた「騙し上げ」も、どちらも株式チャートでは典型的な暴落サインです。
また、これに加えて、株式市場というのは、10年サイクルで〇〇ショックを繰り返しています。
1987年ブラックマンデー
2000年ITバブル崩壊
2008年リーマンショック
2020年コロナショック
「暴落サイン」と「株価サイクル」を鑑みれば、2017年頃からすでに金融市場の崩壊は既定路線だったと言えるのではないでしょうか。
で、肝心なのは、コロナショックはどこまで続くのか、という事ですよね。
1つの判断基準として、「半値戻し」があります。
日経平均の場合、東日本大震災後の落ち着きと共に、8000円から上昇相場がスタートし、24000円まで16000円上昇しました。これの調整であれば、半値戻しで最高値から8000円の下落、つまり16000円までの下げが目安となります。すでに日経平均はこの水準まで下落しております。
一方のダウの方はというと、2008年の6500の底値から29500円までの上昇が基準となります。なんと23000円もの上昇幅です。これの半分であれば、11500下げなければならず、ダウは18000円を下回る水準まで下げなければなりません。現時点で未達ですので、もう一押し下がある可能性があります。
こうして考えると、ダウが連夜サーキットブレイカーを連発するのに対し、翌日の日経平均がシレっとプラス圏を推移していた違和感も説明が付きそうですね。
なお、ここで言う半値戻しは、あくまで一旦の反発が見られる水準、です。
その先、いったん反発しやすい、というだけであって、「底値である」保証ではありません。
ちなみに、リーマンショックの際には、1つ前のITバブル崩壊後の上昇を全て打ち消す全値戻しまで暴落しました。流石にコロナショックでも日経平均8000円まで戻すとは考えたくないですが・・・。。。
良い水準だからと、余剰資金を全額投資してしまうと、万が一2番底があった場合に身動きが取れなくなってしまいますので、ご注意ください。投資は自己責任です。